音楽のまちづくり

音楽のまちづくりの”理念 ”
丹後の音楽文化の周知活動
NPO法人音楽のまちづくりは、丹後出身の弦楽器製作者田中 博の楽器を含む音楽資料や人脈を活かし、音楽環境の不備な丹後地方に於いて、
音楽会の開催等の音楽普及事業を行いながら、音楽を鑑賞、体験する環境を整えつつ、音楽文化を振興させることを目的とし設立されました。
平成18年8月の設立前から、青少年の情操教育のための音楽会、親と子のための音楽教室を開催、設立後は弦楽四重奏コンサート、丹後と但馬を
音楽で結ぶ初の試みとしてチェロ独奏会、平成19年4月には、京丹後市の後援を得て、音楽資料の展示会を催し、丹後と弦楽器の関連性をアピール
することができました。
発起人代表といたしまして、法人設立の動機は、数々の名工を生み出した弦楽器ゆかりの地で、田中 博の音楽資料を研究材料とし、弦楽器製作技術を伝承し人材を育成したいがためであり、それこそ第一義であります。
従いまして、上記のような法人の定款にある事業は、この意味から云えば、第二義的なものと位置付けられるかも知れません。
しかしながら、昭和20年代、丹後でも弦楽器職人が活躍していた頃は、
弦楽器製作が奥丹の新しい産業として活況を呈し、それに付随して音楽教室や音楽会の開催が活発になり、音楽が普及しつつあった事実を知れば、
相乗的に発展していったことは疑いの余地がありません。
昭和30年初頭には、職人がこの地を去ると音楽の分野においてそれ以上の著しい発展が見られなくなるのは当然でしょう。 交通の便も悪い故、
今や生の演奏を鑑賞する機会に恵まれない地域となりました。
しかし、恵まれない分音楽を渇望する人は多いのです。
設立以来、「良い物を提供すれば、音楽愛好家は必ず、増える」という
固い信念に支えられ、音楽教室、音楽会の開催をしながら、コアとなります、弦楽器製作の実現に着手していかなければならないという使命を
強く持つものであります。
この度、平成19年度半島らしいいい暮らし・産業創生調査事業に採択された本プロジェクトのもう一つのテーマであります食と音楽のマッチングに関しましては、食を通して音楽愛好家を増やすことがねらいですが、食即ちそれを生産する自然を活かしながら、音楽を活かすことでもありますので、今後も自然と音楽の融合する可能性を探ることにより、楽器製作と音楽普及の関係のように、相乗的に互いの価値も高まるものと信じます。
